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2019年07月31日

読書録「預言者モーゼの秘宝(上)」ほか

読書録「預言者モーゼの秘宝(上)」3

著者 ジェームズ・ベッカー
訳 荻野融
出版 竹書房文庫

p51より引用
“「わかりますよ。誰かがやらなくてはなら
ない、ですよね」ブロンソンは時計を見て、
ぼさぼさの黒髪をかき上げながら立ち上がっ
た。”

 イギリスの刑事を主人公とした、アクショ
ンサスペンスミステリ長編小説。シリーズ第
二弾。
 紀元73年、ローマ軍が攻め寄せる要塞の中、
抵抗組織の指導者が演説を行っていた。戦う
にしろ降伏するにしろ、悪い結果しか見いだ
せない状況にありながらも、指導者は勝利を
手にする方法があると確信していた…。

 上記の引用は、主人公・クリス・ブロンソ
ンが上司から面倒な仕事を頼まれた場面での
一節。
面倒だとよくわかっていて、やる人が減って
いく仕事を誰かが分かったうえで引き受けて
くれているから、世の中は回っているのでしょ
う。
 今回の舞台の始まりはモロッコ。外国で死
んだ人の住所が管轄内だからといって、海外
まで確認に行くような事ってあるのでしょう
か?
 歴史的なミステリやアクションシーンと、
映像化されても面白そうな作品ですが、主人
公のイメージが少し地味な感じです。

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読書録「預言者モーゼの秘宝(下)」3

著者 ジェームズ・ベッカー
訳 荻野融
出版 竹書房文庫

p30より引用
“「考古学は科学だと思っていたけどな。論
文の査読制度とか、放射性炭素年代測定法と
か、科学的手法を用いるものだと」
「夢物語ね。色んな他分野の人と同じで、考
古学は結果をごまかすし、それに合致しない
ものは無視することで知られているわ。”

 イギリスの刑事を主人公とした、アクショ
ンサスペンスミステリ長編小説。シリーズ第
二弾。
 地元民夫妻が殺される原因を手に入れた、
主人公・ブロンソンとその元妻。暗号を解き、
目指すべき目的地となったのはイスラエルで
あった…。

 上記の引用は、考古学者の発掘物などに対
する姿勢についての主人公・ブロンソンと元
妻・アンジェラの会話。
人の手によって行われることには、必ずその
当人の主観が入るものなのかもしれません。
昔、自分で埋めた物を発掘して有名になった
学者がいたことを、思い出してしまいました。
 舞台はモロッコからイギリス、そしてイス
ラエルへ。現実でも揉め事の種としてよくニュー
スになる宗教問題ですが、幸福や安寧を目指
すための考え方で諍いが起こってしまうのは、
なんともやるせない気持ちになります。
 一地方の刑事が他国を飛び回る羽目になる
様子が、じつに気の毒です。ダイ・ハードの
ジョン・マクレーンを少し思い出してしまい
ました。

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読書録「アンパンの丸かじり」4

著者 東海林さだお
出版 文藝春秋

p195より引用
“ 味噌汁は、かつお節や昆布のダシがちゃ
んと感じられてなかなか。
 さばの味噌煮はウチの近くの定食屋のもの
と比べて何ら遜色がない。
 ポテサラはじゃがいもの粉末状のものに水
を加えてマッシュポテト風に仕上がるのだが、
きゅうりやリンゴの細片も混じっていて、ちゃ
んとポテサラ。”

目次より抜粋引用
“カニ缶を奉る
 いい奴、じゃがいも君
 日本国鍋物法
 カラシと日本人
 盆栽と料理サンプル”

 マンガ家でありエッセイストである著者に
よる、食べ物に関するエッセイをまとめた一
冊。他社刊行作文庫版。
 カニ缶からうに丼まで、比較的身近な食べ
物について綴られています。

 上記の引用は、非常食について書かれた話
での一節。
非常時であっても、食べるものに選択肢があ
るのはありがたいものですね。ずっと同じも
のばかりを食べ続けられるのは、主食くらい
のものでしょうから。
 安定・安心の面白さ。食欲が出ない時の増
進剤にいいのではないでしょうか。とくにこ
れから猛暑に悩まされる毎日でしょうから。

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posted by 出雲一寸 at 16:14| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする