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2019年06月11日

読書録「確率捜査官 御子柴岳人」ほか

読書録「確率捜査官 御子柴岳人」3

著者 神永学
出版 角川文庫

p163より引用
“「そうだ。人間が何かを選択するとき、無
意識のうちに過去の経験から、類似するもの
を引っ張り出し、それによって意思決定を
行っている」”

目次より抜粋引用
“殺意のジレンマ
 密室のジレンマ
 密室の法則
 密室のゲーム”

 新米刑事と数学者のコンビを主人公とした、
長編ミステリ小説。同社刊行作、加筆修正文
庫版。
 警察の取調室で、容疑者の取り調べにあた
る主人公・新妻友紀。どれ程質問をしても反
応を示さない容疑者に、しびれを切らしたも
う一人の刑事が無理矢理供述調書に名前を書
かせようとした…。

 上記の引用は、もう一人の主人公・御子柴
岳人の台詞。取り調べの名人刑事のやりかた
について。
人は、その人が生きてきた経験に、どこまで
も引っ張られるのかもしれませんね。選択を
迫られた時に、より良い選択肢を選べるよう
に、経験を積み重ねておきたいものです。
 会話が非常に多い書かれ方がされているの
で、するすると読み進めやすい作品です。
確率や統計を使って真相に迫る様子は、数字
としてはっきり見えるのがわかりやすくてい
いのではないでしょうか。

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読書録「探偵・花咲太郎は閃かない」3

著者 入間人間
出版 メディアワークス文庫

p42より引用
“ ご免被る。ぼくは探偵である自分に誇り
を持っているが故に、推理など行わない。
探偵とは探し物と捜しもの代行者であり、迷
宮入りの謎を解くのは警察の仕事なのだ。”

目次より抜粋引用
“花咲太郎は閃かない
 残酷ペット事件
 ぼくがルイージな理由
 マリオ
 愚かさの閃き”

 ロリコンの自称犬猫専門探偵を主人公とし
た、短編連作ミステリ小説。
 自分では犬猫専門に近いと思っている探
偵・花咲太郎、そんな彼の意に反して、目の
前にあるのは人の死体だった…。

 上記の引用は、死体の死因や犯人について、
同席した青年との推理合戦を促す相棒に対す
る、花咲太郎の胸の内。
現実の探偵さんというのは、こういうものな
のかもしれませんね。
 会話の中に含まれるやりとりが、漫画や
ゲームの知識を持っている人向けなのではな
いでしょうか。
人死が出ていても、随分と軽い雰囲気で書か
れているので、楽な気持ちで読めます。しか
し、よくよく読み返すと、わりかしグロテス
クな内容なのではないでしょうか。
好みの分かれる作品ではないかと思います。

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posted by 出雲一寸 at 19:23| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする