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2019年06月07日

読書録「吾輩はシャーロック・ホームズである」

読書録「吾輩はシャーロック・ホームズであ
る」3

著者 柳広司
出版 角川文庫

p106より引用
“「うむ。彼は、英語で書かれた膨大な量の、
伝統的な文学に押しつぶされそうになってい
た。それはそうだろう、イギリス人が何百年
もかけて書き溜めてきた文学を、彼は東洋の
島国からやってきて、わずか一、二年のあい
だに自分のものにしようとしていたんだ。”

目次より抜粋引用
“奇妙な依頼人
 降霊会
 ホームズへの手紙
 自転車日記
 もうひとつの貌”

 心を病んで自分をシャーロック・ホームズ
と思い込んだ夏目漱石とホームズの相棒・ワ
トスンを主人公とした、長編ミステリ小説。
過去他社刊行作文庫版。
 昼食後の穏やかなひとときを満喫している
ワトスンのもとに、二人の女性が訪ねてきた。
医師として彼女たちを診察しようとしたワト
スンだったが、診察を必要としていたのはま
た別の人物で…。

 上記の引用は、夏目漱石が師事していたク
レイグ博士の台詞。
今よりも外国との香料が少なかった時代の留
学生は、それは大変だったのでしょう。漱石
が心を病んだというのは史実のようで、クレ
イグ博士も実在した人物だそうです。事実と
虚構が入り混じっており、どこまでが本当な
のかを調べるのも楽しみの一つではないで
しょうか。
 シャーロック・ホームズの登場作品と、夏
目漱石の作品と生涯についての知識が深い人
ならば、もっと評価は高くなる作品ではない
でしょうか。

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posted by 出雲一寸 at 11:51| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする