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2018年09月12日

読書録「2時間でおさらいできる世界史」ほか

読書録「2時間でおさらいできる世界史」3

著者 祝田秀全
出版 大和書房

p53より引用
“ ところが、ポエニ戦争を境に海外領土
(属州)を獲得すると、属州から値段の安い穀
物がローマの市場に流入するようになりまし
た。消費者は、イタリア半島でつくられた小
麦よりも、属州から入ってくる値段の安い穀
物のほうに流れていき、それが農民(ローマ
市民)の没落を促すことになったのです。”

目次から抜粋引用
“古代文明とオリエントの統一
 秦・漢帝国とローマ帝国の隆盛
 ヨーロッパ世界の成立と隋・唐帝国
 イスラーム帝国の出現と発展
 十字軍派遣運動とモンゴル帝国の時代”

 予備校の世界史講師である著者による、世
界史を文庫一冊にまとめた著作。
 最古の人類の誕生についてから20世紀の終
わりまで、重要な部分をかいつまんでかかれ
ています。

 上記の引用は、古代ローマに起きた問題点
について書かれた項での一節。
何かを得れば、何かを失う。何もかも上手く
いく事のほうが少ないのかもしれません。
 300ページ未満に世界の歴史をまとめると、
ずっと揉め事の原因と結果を追いかけている
感じです。文化や技術の発展も所々あります
が、新しい次の揉め事の元になっていたりす
るようです。

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読書録「食べる人類誌」5

著者 フェリペ・フェルナンデス=アルメスト
訳 小田切勝子
出版 早川書房

p309より引用
“貿易による世界規模での食材の流通は、筆
者が「よそ者効果」と呼ぶものーー多くの人
が異国のものをあがめる傾向ーーによって
助けられている。”

目次から抜粋引用
“調理の発明
 食べることの意味
 食べるための飼育
 食べられる大地
 食べ物と身分”

 歴史家である著者による、現在までの人類
と食べ物との関わりを記した一冊。同社過去
刊行作文庫版。
 火を使う事による食の革命についてから現
代の食べ物に関する出来事まで、多くの歴史
的事例を元に解説されています。

 上記の引用は、遠方の食べ物が広まったこ
とについて書かれた章での一文。
隣の芝生は青いといったところでしょうか。
自分の近くで手に入るものを食べて満足出来
ていたら、食品の移送に使われるエネルギー
が少なくて、その分他に回せるのではないか
なと思うのですが。
 文庫で450ページ超と、結構な読み応え。
しかも中身もぎっしりと詰まっているので、
読み終わる頃には頭がお腹一杯になることで
しょう。
食べるという生きる根源についての著作なの
で、大抵の人は興味を持って読めるのではな
いでしょうか。
 巻末の解説を、発行学者の小泉武夫氏が書
かれています。氏の他の著作とは違って、硬
い文章が味わえます。

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読書録「のうだま1」3

著者 上大岡トメ、池谷裕二
出版 幻冬舎

p30より引用
“いつまで待ってたって脳の中から「やる
気」は出てきませんよ
まずはカラダを動かすこと!!”

目次から抜粋引用
“からくり編1
 からくり編2
 やってみよう編
 まずは、20回、続けよう!”

 イラストレーターと脳研究者の二人による、
やる気をうまく引き出すコツについて記した
一冊。過去同社刊行文庫版。
 なにかに飽きることの理由からマンネリ化
してからも物事を続けるコツについてまで、
漫画と解説文で書かれています。

 上記の引用は、やる気を出す脳の法則につ
いて書かれた項での池谷氏の台詞。
過去に読んだ同じようなテーマの作品でも、
同様のことが書かれていたように記憶してい
るので、結構信憑性の高い方法なのではない
でしょうか。
 簡単に始められることでもいいので、まあ
とにかくカラダを動かし始めるのが何よりな
のかもしれません。その体を動かすという段
階へ踏み出せない程に疲れている時は、素直
に休むか病院へ行くのがいいのかなと思いま
す。

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読書録「虚像の道化師」4

著者 東野圭吾
出版 文藝春秋

p88より引用
“「いや、トリックは単純なほど騙されやす
い。種を聞いてみれば、なあーんだ、という
のがね。科学の世界でも同じだ。一見すると
複雑そうに見える問題ほど、その構造はシン
プルだったりする。問題を複雑化させていた
のは、じつは人間の頭の固さが原因だったと
いうことが、過去にいくつかある。」”

目次から抜粋引用
“幻惑す
 透視す
 心聴る
 曲球る
 念波る”

 天才物理学者を主人公とした、短編ミステ
リ集。同社過去刊行文庫版。
 取材の許可が下りて、とある教団の会合に
同席している雑誌記者・里山奈美。本来は教
団の修行の様子を見せてもらうはずだったが
…。(第一章、幻惑す)

 上記の引用は、ホステスの透視のトリック
についての主人公・湯川の台詞。
あらゆる結果の中で、最も単純なものが正解
であるとかいう、オッカムの剃刀というやつ
でしょうか。難しく考えすぎると、身動きが
取れなくなることもありますね。
 どこかで見た気がする話だと思いながら読
んでいましたが、TVドラマの第二期の原作だ
からでした。先に映像作品を見ると、頭の中
に俳優さんたちが浮かんで、他のイメージが
持ちにくくなるのは、良くも悪くもあるので
はないでしょうか。

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posted by 出雲一寸 at 19:14| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする