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2016年02月21日

読書録「芸術と科学のあいだ」「誰がために熱血ポンちゃんは行く!」

読書録「芸術と科学のあいだ」4

著者 福岡伸一
出版 木楽舎

p189より引用
“生命は作ることよりも、壊すことに一生懸
命なのだ。それは、たえまなく壊し・作りか
えることが唯一、系の内部に不可避的に蓄積
するエントロピー(乱雑さ)を外部に捨てて、
生き延びる方法だからである。”

目次から抜粋引用
“マンハッタンヘンジ
 聖女プラクセデス
 バベルの塔
 ミミクリーズ
 カバのウィリアム”

 生物学者である著者による、科学と芸術の
関連性について記した一冊。
 人の手による作品から自然物の造形まで、
カラー写真と情感あふれる文章で描かれてい
ます。

 上記の引用は、中銀カプセルタワービルに
ついて書かれた話での一節。
常に少しずつ調節をし続けなければ、生物も
物も長くは存在できないということでしょう
か。自分のお気に入りの物も、自分の体も、
いつも気にかけてメンテナンスをしておくの
がいいのでしょうね。
 芸術の中でも、いいなと思えるものとよく
わからないものがありますが、どのようなも
のにでも某かの値打ちを見いだせるような人
でなければ、科学者としてやっていくのは難
しいのかも知れないですね。

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読書録「誰がために熱血ポンちゃんは行く!」2

著者 山田詠美
出版 講談社

p64より引用
“でも、個性的すぎて、きっと、だあれも彼
女の小説など読まないであろう。ああ、自称
個性派は恐いことである。”

目次から抜粋引用
“ポンは元漫画家
 不思議なアイドル
 ホームタウンへトンボ返り
 カルトな日常
 ホテルの熱い夜”

 小説家である著者による、日々の賑やかな
出来事を記したエッセイ集。
 漫画で雑誌デビューしたころの話から著者
独自の贅沢についてまで、楽しそうな周囲の
人々とのやりとりを交えて書かれています。

 上記の引用は、著者に来た手紙についての
一節。あまりにも行き過ぎた個性は、その人
にしか理解することが出来ないということで
しょうか。脳は共通性を求めるとは、養老孟
司氏の著作に書かれていたように記憶してい
ますが、あまりにも個性的な小説では、共通
性を見いだせる人も少ないことでしょうね。
 1992年から1993年頃の世相が反映されてい
て、当時に青春時代を過ごした人のほうが、
楽しめる一冊なのではないかと思います。

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posted by 出雲一寸 at 20:41| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする