読書録「アジア赤貧旅行」1
著者 下川裕治
出版 徳間書店
P283より引用
“村で生きていくのに必要なのは、昔ながらの米をつくる知恵と
食事をつくる能力ぐらいなものだった。それは十歳の少年でもこ
なせるほどのことだった。そして脳の発達はその年齢で停まって
いた。村にはそれ以上の知的な刺激も情報もないのだ。五十歳の
父親は十歳の脳を持っていた。”
旅行作家である著者による、アジア旅行記。
香港からバングラデシュまで、お金を使わない旅の楽しさと苦
しさにあふれた一冊。
上記の引用は、エピローグでの一文。
子どもと同じ十歳から米を作り始めたとして、五十歳になるまで
四十年。その四十年の自然との付き合いの経験を、全く無視した
一文だなと思います。
この後自分の脳も子供に戻っていったなどと書いてありますが、
ものの喩えとしても、失礼な話だなと思いました。
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