「ようこそ地球さん」5
著者 星新一
出版 新潮文庫
p302より引用
“地球のひとびとは限度のない宇宙進出をつづけるより、
地球を天国として完成した方が利口なことに、気がついた。”
SF作家でありショートショートの代名詞ともいえる著者による、
42話を収録した短編集。
著者の商業誌初掲載作品等、
とんちと皮肉の効いた作品が目白押しです。
上記の引用は、
とある惑星の資源をとり尽くした後の一文。
今の環境が悪いからといってあちこちうろつくよりも、
自分の周りを充実させるのがなによりなんでしょうか。
自分の本当にやりたい事が見つからない時は、
ほどほどの所で妥協することも、
悪い選択肢ではないのかもしれません。
p254から始まる一話「最高の作戦」の締めの一文を読むと、
苦笑いを抑える事が出来ません。
あとがきに、
この本の作品は全て昭和36年6月以前の物ばかりと書かれています。
長い時間を経ても古くならない、
こういうのが古典なんだなと思います。
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