「完本 毒蛇」5
著者 小林照幸
出版 文藝春秋
p313より引用
“<<いちばん安全な場所から、いちばん危険な作業を
観賞することぐらい楽しいことはない>>”
大宅賞受賞作家である著者による、
ハブ毒の血清の改良や予防薬の開発に、
多大な功績を残した医師や関係者達のエピソードを綴った一冊。
日本のみならず、
他国で毒蛇に悩まされる人たちの為に奔走する、
主人公・沢井医師の情熱の強さに頭の下がる思いを、
抑えられません。
上記の引用は、
かつてアメリカにあった毒蛇研究施設における、
キングコブラの採毒を見せるショーのステージ横に、
書かれていた一文。
怖い物を見たい危ない物を見たいというのは、
ローマ時代に闘技場があったように、
遠い昔から変わらない人の娯楽のあり方のようです。
最近では、
検索してはいけない言葉を検索してみた動画なども、
この引用の言葉に当てはまるように思います。
第一章で書かれるハブ毒の被害について読んでいると、
自然と共に生きていくには、
覚悟を決めてかからなければ出来ないように思います。
先人の偉大な功績に感謝せざるを得ない一冊です。
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